コンドーテック（7438）2025年決算と長期成長戦略を徹底解説｜インフラ資材卸の安定成長株を分析

はじめに：建設・インフラ資材卸の安定成長企業

コンドーテック（7438）は、建設資材・物流設備・ファスニング製品・防災資材などを取り扱う総合資材卸売企業です。インフラ整備・再開発・物流拠点新設など社会基盤需要とともに、安定した成長を継続しています。

事業概要

• 取扱商品：建設資材、防災資材、仮設機材、物流設備、金網、ファスニング製品など
• 主要取引先：ゼネコン、建設会社、物流施設関連企業、自治体等
• 直販・間接販売・M&Aを組み合わせた事業拡張戦略
• 直近は足場仮設子会社（上田建設）を新たにグループ化

長期投資家が注目するポイント

• 公共インフラ更新需要の長期安定性
• 物流施設・再開発需要の拡大
• 人的資本投資・設備投資を積極推進中
• 自己資本比率55%・実質無借金経営の高財務健全性
• 安定高配当（利回り3.6%）
• 割安水準（PER11倍台・PBR1倍前後）

2025年3月期 決算実績

項目	実績	前年比
売上高	791億円	+3.0%
営業利益	44.6億円	△4.4%
純利益	32.7億円	+0.2%
営業利益率	5.6%	△0.5pt

実績のポイント

• 売上は新規顧客開拓・大型物件需要取り込みが寄与
• 上田建設子会社化で売上押上げ
• 販管費増（人件費・物流費・減価償却費）で営業利益減少
• 利益率は若干低下も黒字安定

2026年3月期 業績予想

項目	予想	前年比
売上高	850億円	+7.4%
営業利益	46億円	+3.0%
純利益	33.5億円	+2.4%
営業利益率	5.4%	△0.2pt

予想の背景

• 物流・インフラ設備投資は好調持続
• 新商材拡販・新拠点開設進行
• 人的資本投資と生産性向上施策が進行中
• 積極投資期で利益率は若干低下予想

中期経営計画の進捗と修正

• 売上は計画通り進捗
• 営業利益は想定より若干下振れ修正（設備償却・人件費先行負担）
• M&A活用で事業拡大を継続
• 長期成長投資フェーズの途中段階

財務状況と株主還元

• 自己資本比率：55.7%
• ネットD/E：▲26.5%
• 現預金：154億円
• 配当性向：35.9%
• 配当利回り：3.6%

今後の注目材料

• インフラ老朽化対策需要の持続
• 物流拠点開設の活況継続
• 設備投資回収フェーズへの移行タイミング
• 原材料費・物流費上昇の吸収力強化
• 新商材（建築金物・安全資材）の伸長期待

まとめ

コンドーテックは、建設・インフラ・物流の安定需要を背景に黒字安定成長を継続する卸売業の優良銘柄です。設備投資・人的資本投資が利益水準を圧迫する局面にありますが、長期視点では安定高配当と堅実成長が魅力。将来的な利益率回復が期待できる長期保有向きの成長株といえます。