【遠州トラック(9057)投資分析完全版】高配当・安定成長の長期投資銘柄を徹底解説!
物流2024年問題への対応が迫られる物流業界。その中で、高配当かつ安定成長が期待できる注目銘柄が「遠州トラック(証券コード:9057)」です。本記事では最新決算、中期計画、注目KPI、株価指標を基に長期投資目線で徹底分析します。
遠州トラックとは?企業概要
- 事業内容:物流事業(輸送・倉庫)、不動産事業(規模小)
- 拠点:静岡県中心に全国展開(全国27拠点、520台超の車両保有)
- 親会社:住友倉庫が約60%出資し安定経営を支援
特に中継輸送・EC物流に強みを持ち、物流業界の課題である人手不足・効率化にも積極対応しています。
2025年3月期決算ハイライト|順調に増収増益
項目 | 実績 | 前年同期比 |
---|---|---|
営業収益 | 486億31百万円 | +3.6% |
営業利益 | 32億39百万円 | +23.9% |
当期純利益 | 23億90百万円 | +16.8% |
営業利益率 | 6.7% | – |
ROE | 10.7% | – |
自己資本比率 | 57.9% | – |
EC成長・倉庫拡充・価格転嫁進展が収益増に寄与し、営業利益率・ROEとも高水準を維持しています。
中期経営計画|2025年度に向けた成長戦略
遠州トラックは2023年度から3年の中期経営計画を進行中。2025年度までの成長イメージは以下です。
- 中継輸送(e-change)で関東~関西を効率化(日帰り輸送網整備)
- EC物流(袋井LSC中心に東海エリア強化)
- 共同配送網の拡充によるCO2削減・効率化
- AI・IoT・RPA活用によるDX推進・省人化
- 人的資本投資による働き方改革対応
2025年度 中期計画目標 | 数値 |
---|---|
営業収益 | 522億円 |
営業利益 | 36億50百万円 |
ROE | 8%以上 |
配当性向 | 30%以上 |
累計投資額 | 90億円 |
長期投資で注目すべきKPIとは?
KPI | 注目ポイント |
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営業収益成長率 | 年5%以上の安定成長継続中 |
営業利益率 | 利益効率の安定度(現状6.7%) |
ROE | 10%以上を維持(資本効率性高) |
自己資本比率 | 57.9%と財務健全性良好 |
配当性向 | 方針30%以上を維持 |
配当利回り | 3.5%前後で安定 |
投資額(成長投資) | 90億円規模で成長投資実行中 |
EC物流・中継輸送取扱高 | 成長ドライバーを定期確認 |
これらのKPIを定点観測することが、遠州トラック長期投資の基本戦略となります。
株価・投資指標|依然として割安感あり
指標 | 数値(2025年5月30日現在) |
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株価 | 2,780円 |
時価総額 | 210億円 |
予想PER | 8.7倍 |
PBR | 0.90倍 |
配当利回り | 3.5% |
総還元利回り | 3.4% |
自己資本比率 | 57.9% |
物流株としては割安圏に位置しており、今後の成長加速が株価再評価の契機となる可能性があります。
投資判断まとめ|高配当+成長余地のある優良物流株
- 親会社住友倉庫による経営安定
- 中継輸送・EC物流分野の成長性
- 高配当維持方針(配当性向30%)
- 安定財務基盤・高ROE体質
- DX・省人化による成長余地
物流2024年問題を逆に成長機会と捉え、遠州トラックは今後も堅実な成長と安定配当が期待できる中堅物流株です。長期投資・インカムゲイン狙いの投資家にとって注目に値する銘柄といえます。
【ご注意事項】
本記事は特定銘柄の購入や売却を推奨するものではありません。
株式投資は元本保証がなく、株価の変動等により損失が生じるリスクがあります。
投資判断は必ずご自身の責任において行ってください。
また、記載内容は作成時点の情報に基づいており、将来を保証するものではありません。
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